近年では、警備会社に防犯を依頼するケースも増えてきました。空き巣はさまざまな手口で侵入しようとしますので、安易な防犯では役に立たないことも多いのです。空き巣に狙われないためには、どういった防犯リフォームが必要なのでしょうか？空き巣に狙われにくいポイントを知っておきましょう。
空き巣に狙われやすいのは家のどこ？
空き巣が最も侵入するのは、窓と表出入り口です。出かける際には必ず鍵をかける場所ではありますが、戸建ての場合、窓は意外と鍵をかけ忘れてしまうことが多いのです。しかも、窓から侵入すれば、中は見えにくいのも狙われやすい理由です。さらに、トイレや浴室の窓など、高い位置にある窓からの侵入も多いです。
また、玄関に鍵をかけたとしても、その鍵を玄関周辺の植木やポストなどに入れておくのは危険です。空き巣は侵入する前に、下見をしています。その時に鍵を玄関周辺に隠す姿を見られていることがあるのです。
玄関も鍵もしっかりかけていても、空き巣に侵入されることは多いです。侵入の手口も進化していて、頑丈な鍵、というだけではさまざまな手口で壊されたり、解錠されたりしてしまうのです。
どのような手口があるのか説明しましょう。
ガラス破り
バールなどを使った打ち破り、バーナーなどを使った焼き破りなどの手口です。
サムターン回し
ドリルなどを使いドアに穴をあけ、金属の棒などでドアの内側のサムターン（つまみ）を回し解錠する手口です。
錠破り
バールなどを使い、ドアをこじ開ける手口です。音を立てずに、簡単に開けられてしまいます。
ピッキング
シリンダー錠をピッキングという道具を使って鍵を開ける手口です。
対策を立てても、さらに次の手口を使って空き巣に侵入されてしまう、というのが現状です。しかし、対策を講じなければ、空き巣被害にあうリスクは高まるでしょう。
空き巣に狙われにくい家にするには？
空き巣が侵入をあきらめるのは、侵入に5分以上かかる家です。空き巣に狙われにくい家にするためには、侵入しにくい家、にすることです。どのような家が侵入しやすいかというと、次のような家と言われています。
- 人通りが少なく、人の目が気にならない
- 逃げやすい道がある
- 警備システムなどがなく、防犯対策を何もしていない
- 高い塀や植木などで家の中が遮られている
- 夜、家の周りの街頭が少ない
- 近所づきあいがほとんどない
このように、外部からの見通しが悪い、一度入れば何をしているか分からない、といった家は狙われやすい傾向にあります。外部からの見通しをよくするためにも、高い塀や生垣などを作る際には、見通しが悪くならないように注意しましょう。玄関の前や庭などに、サーチライトをつける、ドアが開くと音が鳴るなどといった防犯対策もおすすめです。
また、留守宅は狙われやすいものです。留守である、ということが分からないように、
- 夜遅くなるときには電気をつけておく
- 新聞受けに新聞や郵便物をためておかない
- 洗濯物を干したままにしない
- 空き巣の足場になるような、ポリバケツやエアコンの室外機などを庭に置かない
といった点に注意しましょう。もちろん、鍵を玄関周辺に隠しておいたりするのは厳禁です。
防犯リフォームでできる空き巣対策
防犯リフォームでは、次のような空き巣対策をしましょう。
内窓の位置
少し高い位置に設置しましょう。内窓は二重窓にするのもおすすめです。
防犯ガラスの窓
ガラスの間に中間膜を挟んだ合わせガラスにして、ガラスを強化しましょう。雨戸や面格子などを取りつければ、防犯対策になります。
シャッターの取り付け
シャッターを取り付けることで、視覚的にも防犯を抑制する効果が期待できます。
鍵の交換
鍵を二重につける、ピッキングに強い鍵にする、暗証番号付きの鍵にする、といった鍵の効果をしましょう。
二重ロックの設置
クレセント上につまみがついているものや、引き戸に補助錠を取り付ける、といったものがあります。
センサー付きライト
空き巣は暗い場所を好みます。電気のついていない家は狙われやすいので、玄関の周りや庭に、センサー付きライトを設置しましょう。防犯意識が高い家、と思わせることも重要です。
録画機能付きインターフォン
会話機能のみのインターフォンより、録画機能付きインターフォンの方がおすすめです。録画機能がついていれば、帰宅時にどのような人物が来たのかが分かります。怪しい雰囲気や気配を感じ取れればさらに空き巣対策に対する意識が高まるでしょう。
空き巣になんて入られない、と思い防犯対策を怠ると、空き巣に狙われてしまいます。空き巣は少しでも侵入しやすい家を探していますので、防犯意識の薄い家はターゲットになりやすいのです。特に、窓ガラスの強化や二重ロックなど、空き巣の侵入に時間がかかる防犯リフォームをしましょう。「この家は防犯に対する意識が高い」と思わせることも、重要な防犯対策になります。
