冬になると家の中に入ってくる隙間風で悩みを抱える人は少なくありません。夏はあまり気にならなくても冬は隙間風が入ってくることで暖房の効きが悪くなってしまったり、寒さを感じてゆっくりくつろぐことができないこともあります。隙間風の原因やどこから入ってきているのかのチェック方法、隙間風を防ぐ方法などを知って寒い冬でも室内で快適に過ごすことができるようにしましょう。
家に隙間風が入る原因とは？
隙間風は名前の通り、隙間から入ってきています。ログハウスや伝統的な日本家屋であれば理解できるものの、現代の住宅にそんなに隙間があるとは思えないと疑問に思う人も多いのではないでしょうか。気密性が高い現代の家でも家を建てる際に使用している部材と部材の合わせ目の部分には隙間があるので、ここから入ってきている可能性がありますが、隙間にもう1つの要因がプラスされることで隙間風となって寒さを感じるようになります。
それが温度差です。隙間風を感じることが多いのは冬ですが、冬場は快適に過ごすために暖房器具を使って、室内を暖めます。暖かい空気は天井に溜まりやすく、発生すると上に登っていきます。暖かい空気が上に登っていく過程で空気圧が低くなってしまい、部屋に隙間があると外の空気を引っ張り込んでしまいます。これが結果的に隙間風となって、寒い思いをしてしまうことになります。絶え間なく冷たい隙間風が入ってくると暖房器具を使っても暖まりにくくなります。
どこからの隙間風かチェックする方法は？
部屋を暖めてもできるだけ冷たい空気を引っ張り込まないようにするために、できるだけ隙間を塞ぐようにしましょう。そのためにはいったいどこから隙間風が入ってきているのかを見つけなければなりません。
隙間風を見つけるために利用するのが線香やロウソクです。部屋の壁や窓、隣の部屋との間仕切りの部分、押し入れの中などに線香やロウソクに火をつけてそっと近づけます。煙や炎の動きで空気の流れを知ることができます。チェックをする時は家を締め切って、換気扇を一箇所だけ付け空気の流れを一方向にしましょう。部屋の真ん中で線香やロウソクを持ち換気扇以外の方向に煙や炎が動く場合は、その方向と反対側の両方をチェックしましょう。この方法で暖かい空気が出て行く場所、冷たい空気が入ってくる場所を知ることができます。
隙間風を塞ぐには？
隙間風が入ってきている場所が見つかったら、冷気を遮断するために目張りを行いましょう。100円ショップやホームセンターなどで手頃な価格で購入することができるのがすきまテープです。ハサミで切って好きな長さで使用することができるので隙間をどんどん埋めていくことができます。窓全体から冷たい空気を感じるという場合は厚手のカーテンを使用したり、窓に断熱シートを貼り付けることで冷気を遮断することができます。数千円から1万円程度でカーテンや断熱シートを購入して家全体の断熱効果を高めることができます。隙間テープや厚手のカーテン、断熱シートなどを取り付けて、窓が結露するのであれば外からの空気を遮断できている証拠です。また部屋の空気をサーキュレーターなどを使ってかき混ぜるのも隙間風対策としておすすめです。
暖かい家にするには？
隙間風を遮断したり、窓からの冷気を遮断してもなかなか暖まらないという場合は、リフォームを検討してみるのもよいでしょう。例えば、冬の暖房時では熱の約半分が窓などの開口部から外に逃げています。夏の冷房時は家に入ってくる熱の70％は窓などの開口部からとなっているので、窓のリフォームをすることで冬は暖かく、夏は涼しい家をつくることができます。窓の断熱性能を上げることができるのが二重窓やエコガラスです。二重窓は今ある窓に内窓を取り付けるリフォームで、二重サッシとセットで取り付けます。二重サッシにすることで窓と窓の間に空気の層ができるので断熱性を高めることができます。エコガラスは一枚の窓を二枚のガラスで構成したもので、ガラスの間に特殊な金属膜のコーティングが施されています。ガラスからの熱の出入りを防ぐことができる高い断熱性能と遮熱性能を持っています。
窓や隙間風ではなく、壁や天井、床なども見直したいという場合は、断熱材を取り入れましょう。壁の中や天井裏、床下などに断熱材を入れることで家全体の断熱効果を高めることができます。窓の断熱リフォームに比べると大規模な工事になることも多く、リフォームの費用も高くなってしまいますが、徹底した断熱リフォームで健康で快適な住宅に生まれ変わります。
隙間風の原因や対策、そして家全体の断熱リフォームについて紹介しました。せっかく部屋の中を暖房器具で暖めても隙間風があることで寒さを感じてしまうことから、隙間風が入ってきているところを探して、対策をして冬は暖かく、夏は涼しい住宅づくりを目指しましょう。
